2000年6月5日
日立金属株式会社
世界初、携帯電話機用4mm角
超小型アイソレータの開発
日立金属は、この度、携帯電話機用として、世界初の4mm角×1.7mm厚の超小型アイソレータを開発、サンプル出荷を開始しましたのでお知らせいたします。
1.アイソレータとは
携帯電話の仕組みは、音声やデータを高周波信号に変調して送信し、相手の携帯電話でその信号を受信し再び音声やデータに復調します。
アイソレータは、携帯電話機の送信側の出口近くに取り付けられ、高周波信号の流れを一方向に制御する機能を持っています。すなわち、送信側のアンプ(増幅器)からアンテナ方向へ電波を通し逆方向には通さず、外部からアンテナ経由で入ってくるノイズも吸収します。また、アンプの出力側インピーダンス(電圧と電流の比)の変動を抑え安定化させる機能もあります。アイソレータはこのような働きにより携帯電話の音質の向上およびデータのエラー率の向上に貢献する重要な部品です。
2.開発の経緯
当社は、これまで7mm角アイソレータに続き、5mm角を商品化し、小型化を進めてまいりました。携帯電話機の小型軽量化は一段と進展し、アイソレータについてもさらなる小型化が求められています。この要求に応えるため、長年培ってきた材料技術、設計技術、生産技術をもとに、より小型なアイソレータの開発に注力いたしました。
この度、これまでの業界標準サイズである5mm角×2mm厚と同等の性能を有しながら、重さ、体積比とも45%削減という大幅な小型化を実現した4mm角×1.7mm厚のアイソレータを開発いたしました。
なお、6月14日に米国のボストンで開催されるMTT−S(注1)のプロダクト・セミナーで本製品について発表する予定です。
3.特長
| (1) |
世界初の小型化(4mm角×1.7mm厚(MAX))を実現 |
| (2) |
5mm角製品と同等の低挿入損失(減衰量が小さい) |
| (3) |
欧州DCS方式からW−CDMA方式まで幅広い周波数帯に対応 |
4.仕様
(1)電気特性
| 主な動作周波数 |
1.747GHz(欧州/DCS) |
| 1.765GHz(韓国/PCS) |
| 1.880GHz(米国/PCS) |
| 1.950GHz(W−CDMA) |
(2)挿入損失
代表値 0.35dB
保証値 0.65dB(−35〜+85℃)
(3)逆方向損失
13dB以上(−35〜+85℃)
(4)VSWR(Voltage Standing Wave Ratio:電圧定在波比、注2)
1.5以下(−35〜+85℃)
5.特許
国内4件 出願済
6.販売計画
| 2001年度 |
140万個/月 |
| 2002年度 |
600万個/月 |
7.製造および販売
| 製造: |
鳥取工場(鳥取県) |
| 販売: |
磁材情報部品事業部 |
注1:「MTT−S」
アメリカのIEEE(米国電気電子技術者協会)が主催するマイクロ波に関する国際会議
注2:「VSWR(電圧定在波比)」
反射の大きさを表す指数。最も反射が小さい場合が1で、最も大きい場合は無限大。
以上 |