日立金属トップページ > ニュースリリース > 2004年 > 10月1日

2004年 ニュースリリース

一覧へ戻る

10月1日 製品

2004年10月1日
日立金属株式会社

 

直径100μm鉛フリーはんだボール対応
マイクロボールマウンタを開発

----50万個の一括搭載を実現----

 日立金属株式会社(本社:東京都港区、社長:本多義弘、以下日立金属)は、直径100μmの鉛フリーはんだボールを8インチウエハ上に50万個一括搭載できる、手動式マイクロボールマウンタを開発いたしました。
 これまで、日立金属では最小直径80μmからの「鉛フリーはんだボール」のラインアップを揃え、供給を行ってまいりましたが、新工法によるマウンタの製品化により、鉛フリーはんだボールのトータルソリューションサービスが可能となります。


1.背景及び概要

  現在、エレクトロニクス製品における環境負荷低減のため、半導体端子材料である「鉛フリーはんだボール※1」の採用が急速に拡がっております。また、半導体パッケージの接続形態がFC(Flip Chip)※2化するなかで、半導体の生産効率を上げるため、小径化した「鉛フリーはんだボール」をウエハ※3上に一括して高精度で搭載するニーズも高まっております。
 「鉛フリーはんだボール」の搭載工法(ボールバンピング法※4)には、はんだバンプ※5組成選択性※6高さ均一性(コプラナリティ)※7ボイドレス※8が重要な要素となります。この度、日立金属は、従来の方式とまったく異なる搭載工法であるマイクロボールマウント工法を開発するとともに、試作、研究開発向けに直径100μmの「鉛フリーはんだボール」を50万個一括搭載することが可能な手動式マイクロボールマウンタを製品化いたしました。
 これにより、従来のボールバンピング法ではできなかった、狭ピッチ多ピンのFC向けボール搭載を安定して行うことが可能となり、同時に、半導体の高品質で自由度の高い設計が実現でき、従来工法よりも優れたFCバンプ接続の信頼性が得られるようになります。
 また、今回開発した手動式のほかに量産用自動マイクロボールマウンタ※9についても開発を進めており、今後発売を計画しております。
 日立金属では、この新工法によるマウンタ装置の製品化により、マイクロボールマウント工法に関するマウンタ、マスク、はんだボール、フラックス※10の全ての販売が可能となり、鉛フリーはんだボールのトータルソリューションサービスを展開してまいります。

2.特長

(1) 8インチウエハ(最大200×200mm)への50万個一括搭載を実現
新設計のメタルマスク※11特殊なスキージブラシ※12、新開発のフラックスを採用。
(2) エクストラボール※13の発生を抑制し、反りのある基板にも搭載可能
特殊なマスク密着機構※14を採用。
(3) 高品質のバンプ形成を低コストで実現
コプラナリティがボール精度により保証され、バンプ高さの計測が不要。
バンプ高さが得られるため、FC接続の信頼性が向上。
バンプ組成選択の自由度がめっき法に比べて大幅に向上、さらに組成変動も小さく、鉛フリーはんだ組成検討に効力を発揮。
ドライプロセスのため、ウエハ、基板への腐食、汚染などのダメージを抑制。
ペースト印刷法に比べてフラックス量を大幅に低減させることができ、バンプ内ボイドの発生確率も大幅に低下。
吸着マウント方式に比べて、搭載治具コストを大幅に削減。
ペースト印刷法に比べてさらなる狭ピッチ・多ピン対応が可能。

3.仕様

項目 仕様
装置サイズ 印刷ユニット:550(W)×350(H)×500(D)mm
配列ユニット:1000(W)×450(H)×600(D)mm
適用基板サイズ 最大200×200mm、8インチウエハ
(12インチウエハ用は、現在開発中)
ボールサイズ & ピッチ 最小直径100μm & 200μmピッチ
搭載時間 印刷と搭載を含め10分以内(マスクのアライメント時間※15を除く)

4.用途

(1) ウエハ・基板開発
(2) 鉛フリーはんだバンプの信頼性評価
(リフロー後のバンプ形状/寸法、電極との接合強度、バンプ組成と電極材の相性など、最適バンプを形成するための条件出しなど)
(3) 基板またはウエハ試作・セミ量産

5.希望小売価格

  800万円/台 (ただし、マスクは別売、消費税を含みません)

6.特許出願件数

  26件

7.出荷時期

  2004年10月より

8.販売計画

  【2005年度】   20台/年

9.製造および販売

 日立金属株式会社 特殊鋼カンパニー

10.その他

  10月5日(火)〜9日(土)に、千葉県・幕張メッセにて開催される
 「CEATEC JAPAN2004」にて、本製品の展示・紹介を行います。
以  上

【お客様からのお問い合わせ】
 特殊鋼カンパニー 担当 林 TEL03-5765-4373
【報道機関からのお問い合わせ】
 コミュニケーション室 担当 南 TEL03-5765-4079



【用語解説】

※1  鉛フリーはんだボール
新しい半導体パッケージ形態であるBGA/CSPパッケージ(Ball Grid Array/ Chip Scale Package)の端子材料。日立金属は、世界に先駆けて不活性ガス雰囲気で、溶湯はんだの状態から直接均一体積のはんだ液滴を完全気相中凝固によって形成するはんだボールの製造方法である均一液滴噴霧(UDS)法による量産技術を開発。従来の油中造粒法に比べて、偏析フリー、表面清浄度向上、製造リードタイム短縮、高生産性、小径ボールの精度向上等の特徴を有する。この量産技術を用いて製造した日立金属の「鉛フリーはんだボール」は、最小直径80μmから供給が可能で、表面の高清浄度、小径でも高精度が特長で、今後、市場ニーズの高まりにより、直径60μmの販売も開始予定。
※2  FC(Flip Chip)
従来のワイヤボンディング法を用いず半導体端子が基板側に反転(フリップ)された接続構造
※3  ウエハ
シリコン単結晶の板。集積回路が配置される。現在は8インチが主流で使われている。
※4  ボールバンピング
はんだボールを用いるバンピング技術。
※5  はんだバンプ
FC接続や、半導体パッケージとマザーボード間の接続に用いられるはんだ端子
※6  組成選択性
鉛フリーめっきは、従来のすず-鉛めっきに比べて、共析条件の制御が大変困難であり、すず/銀やすず/銅といった2元系のめっきでも組成が変動する。一方、溶製されたはんだを用いると任意の多元系鉛フリー組成が選択できる。例えば現在鉛フリー組成の主流となっているSn-3Ag-0.5Cu(単位:mass%)はめっき法では安定生産が困難である。
※7  高さ均一性(コプラナリティ)
FC接続やBGA/CSPのはんだバンプ接続する際、全てのはんだバンプが同時に受けの電極端子と接触する必要がある。接続信頼性向上のため、はんだバンプの高さはできるだけ平坦であることが要求される。
※8  ボイドレス
はんだバンプ内に発生するボイド(空隙)が無いこと。ボイドが発生すると、局所的に電気抵抗が高まり、電流密度の低下を招く。CPUの低電圧化・高性能化に伴って、ボイドレス化がはんだバンピング技術の最も重要な課題となりつつある。
※9  自動マイクロボールマウンタ
基板の装入からマスク位置合わせ、ボールの振り込みまでの一連の動作を自動化したもの。
※10  フラックス
はんだ付けを行う際、接続面を活性化する作用を持つ薬剤。本工法に採用した新規開発のフラックスは、ボールの固定性に優れ、マスク汚染がほとんど無い。
※11  メタルマスク
ウエハ/基板の電極に対応した場所に開口孔を持つ金属薄板
※12  特殊なスキージブラシ
新設計のボール振込みブラシ。エクストラボールを発生することなく、必要最低限のボール数で、高いボール振込み率を達成できる。
※13  エクストラボール
本来一つのはんだボールしか入るべきで無い一つのはんだバンプ形成孔に、余剰に入ってしまうはんだボールのこと。このエクストラボールが発生すると、バンプ体積が増加し、コプラナリティの異常や、バンプ間のブリッジを引き起こす。
※14  マスク密着機構
ウエハ/基板とボール配列マスクの間にボールが潜り込まないよう、ウエハ/基板の表面にマスクを隙間なく密着させる。吸着原理は機密。プラスチック基板などでは、基板の反りが大きく、従来の吸着マウント法では、その反りが吸収できず搭載率向上に限界があった。今回新規に開発したマスク密着機構を用いると、反りのある基板でも安定した搭載が可能となる。
※15  マスクのアライメント時間
メタルマスクの開口孔とウエハ/基板上の電極位置を合わせる作業時間

製品外観(印刷ユニット)
図1 製品外観(印刷ユニット)
製品外観(配列ユニット) 
図2 製品外観(配列ユニット)
搭載例 
図3 搭載例(直径100μm/200μm Pitch)


← Page Back

↑ Page Top

個人情報保護方針サイトマップ利用条件
COPYRIGHT © 1997 - 2012 Hitachi Metals, Ltd. ALL RIGHTS RESERVED.