2007年 ニュースリリース
2月14日 
日立金属株式会社
株式会社NEOMAX
世界最高磁力の新フェライト磁石を発明
| 株式会社NEOMAX(以下、NEOMAX)は、自動車電装用や家電用のモーターに広く使われる高性能フェライト磁石※1を生産する世界のリーディング・カンパニーです。このたび、モーターの小型化に大きく貢献する磁石として、これまでの磁力を大幅に上回る世界最高磁力※2の新組成フェライト磁石を発明し、量産体制を整えましたのでお知らせいたします。 今回の新組成フェライト磁石の発明・量産化により、希土類磁石※3、アルニコ磁石※4を含めた磁石の品揃えを充実させ、世界最強・最大の磁石メーカーとしての位置づけを更に強化してまいります。 |
| ※ | 株式会社NEOMAXは、2004年4月に日立金属株式会社の磁石部門と住友特殊金属株式会社を統合して設立、2007年4月1日付で日立金属株式会社と合併し、日立金属株式会社NEOMAXカンパニーとなります。 |
1.発明の背景及び概要
永久磁石のひとつであるフェライト磁石は、自動車の電装用をはじめ、エアコン・冷蔵庫などの家電製品用のモーターに多く使われております。酸化鉄を主成分とするため、原料が手に入りやすくコストパフォーマンスが高いという大きな特長があります。磁石の重量では国内生産の約8割を占めるほど一般的に使われており、世の中で重要な役割を果たしている磁石です。
昨今の地球環境保護の動きに見られるように、自動車や家電などには一層の小型・軽量化、省エネルギー化が求められています。その要求を満たすためには小型でエネルギー効率の高いモーターが必要であり、そのモーターの効率は使われる磁石の性能に左右されます。そのため、磁石には小さくても必要な磁力が得られる高磁気特性が常に求められます。現在、世界で最も強力な磁石はネオジム系希土類磁石ですが、ネオジム系希土類磁石に無い特長を持つフェライト磁石にも強いニーズがあり、更なる高磁気特性化が要望されていました。こうした市場の要求に応えるため、NEOMAXは、磁石の総合メーカーとしての知見と開発力により、新組成フェライト磁石の開発に着手、この度、従来品の磁気特性を大幅に上回る新フェライト磁石の発明に成功し、量産体制を整えました。
![[写真]新組成フェライト磁石](../photo/n07021401.jpg)
2.新組成フェライト磁石について
従来の最高磁気特性フェライト磁石は1998年に日立金属(磁石部門は2004年に現在のNEOMAXに統合)が開発したLa(ランタン)-Co(コバルト)置換Sr(ストロンチウム)フェライト磁石(9Bシリーズ)※5でした。今回発明した新組成フェライト磁石(12Bシリーズ)は、これよりも大幅に特性が優れており、フェライト磁石として世界最高磁気特性※2を達成すると共に、従来難点とされていた低温下でも減磁しにくい温度特性をも持つ画期的なフェライト磁石です。この優れた特性から各種機器の小型化、省エネルギー化に貢献することができるため、今後のフェライト磁石の主流になるものと予測しております。
3.新組成フェライト磁石の特長
| (1) | 優れた磁気特性により、モーターの小型・軽量・薄肉化が可能 | |
| ・ | 高い残留磁束密度(Br)※6と固有保磁力(iHc)※7を同時に実現(グラフ1参照)。 | |
| ・ | 保磁力の温度係数※8が、La-Co置換Srフェライト磁石の約2/3に低減されたため、低温でも減磁しにくく温度変化に強い(グラフ2参照)。 | |
![[グラフ1]磁気特性分布(参考値)](../photo/n07021401.gif)
グラフ1:磁気特性分布(参考値)
![[グラフ2]固有保磁力の温度特性(参考値)](../photo/n07021402.gif)
グラフ2:固有保磁力の温度特性(参考値)
| (2) | 従来材と同様の製造工程で量産対応 | |
| ・ | 基本的な製造工程が従来のフェライト磁石と同一なため、同設備使用による量産対応が可能。 | |
4.特許
日本及び海外に関連特許出願済み5.販売計画
| 2008年度 | 10億円/年 |
| 2010年度 | 20億円/年 |
| 2012年度 | 50億円/年 |
6.製造拠点
NEOMAX熊谷製作所、NEOMAXフェライト九州事業所| 【お客様からのお問い合わせ】 | ||
| 株式会社NEOMAX マグネット事業本部 技術部 | 担当 坂口 | TEL075-961-3157 |
| 株式会社NEOMAX マグネット事業本部 企画部 | 担当 小泉 | TEL03-5765-4202 E-mail hmcc@hitachi-metals.co.jp |
| 【報道機関からのお問い合わせ】 | ||
| 日立金属株式会社 コミュニケーション室 | 担当 南 | TEL03-5765-4079 |
参考資料