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たたらとは

ケラ押し法

次に実際のたたら操業をケラ押し法の場合で見てみましょう。

ケラ押し法は、真砂砂鉄の採れる中国山地の北側で主に稼働した方法で、操業開始から終了まで三昼夜、約70時間かかるので三日押しともいいます。

まず低融点で還元性のよい籠り砂鉄を投入し、次に木炭を投入して燃焼させ、ノロ(鉄滓)を作ります。その際、発熱反応によって炉内の保温が良くなります(籠もり期)。

さらに炉温を上げると、ノロだけでなくズク(銑鉄)もできてきます(籠り次ぎ期)。

次第に真砂砂鉄の配合を増していくと、ケラ種ができ、炉況は活発になり、炎は山吹色に高く輝きます。そして、炉が次第に侵食される一方、ケラが成長します(上り期)。

さらに真砂砂鉄の装入を増して、ケラを大きく成長させますが、このころになると炉壁は痩せ細り、これ以上の操業に耐えられなくなり、たたらの操業を終了します(下り期)。

以上が一操業で、一代(ひとよ)と言います。

一例を挙げますと、一代に装入する砂鉄13トン、木炭約13トンに対し、できるケラは2.8トン、ズクは0.8トン。したがって、鉄の装入砂鉄に対する歩留りは28%と、現在から見れば非常に悪い値でした。
このケラの中から選別された良い部分は玉鋼(たまはがね)といい、日本刀など高級刃物の原料にされましたが、2.8トンのケラからとれる玉鋼は1トン以下という僅かなものだったのです。したがって、玉鋼がいかに貴重なものだったか分かると思います。

たたらの操業


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